未塗装樹脂コーティング剤について、選び方やおすすめの商品も解説のサムネイル

愛車の未塗装樹脂(プラスチックやゴム)の色褪せ、気づいたときにはすでに進行していませんか?

カウルトップやフェンダーアーチ、サイドステップ、ワイパー周り、サイドミラーの付け根、バンパー下部など、車の様々な箇所に使用されている黒や濃いグレーの未塗装樹脂パーツ

これらは時間と共に紫外線や雨風で色褪せ、劣化していくものですが、未塗装樹脂専用のコーティング剤を施工することで、劣化を防ぎ、新車同様の美しさを長く維持することが可能です。

「色褪せが気になってきた」、「車検や点検で指摘された」、「何とかしてパーツ部分の美観も維持したい」

このように悩んでいる方は、未塗装樹脂コーティング剤の重要性に目を向けるタイミングかもしれません。当記事を執筆しているガラスコーティング専門店スタッフの視点から見ても、定期的なコーティングは色褪せや劣化を防ぎ、車全体の美観を維持するだけでなく、売却時の価値も高める大きな要因となります。

当記事では未塗装樹脂コーティングについて詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかる事
・未塗装樹脂コーティング剤のメリット
・未塗装樹脂コーティング剤の選び方
・DIYでおすすめの未塗装樹脂コーティング剤

運営元:ガラスコーティング専門店カービューティーアイアイシー

未塗装樹脂コーティング剤とは?

未塗装樹脂コーティング剤とは、車の内外装に使用されている未塗装樹脂パーツ(プラスチックやゴム)に塗り込み、乾燥させる事で表面にコーティング被膜を形成し、紫外線等のダメージから未塗装樹脂パーツの保護・状態の維持をする事ができます。

未塗装樹脂コーティングの主な特徴・効果
使用対象 車のプラスチックやゴムなどの未塗装の樹脂素材パーツ
主成分 高分子ポリマー、シリコーンなど
種類 スプレータイプ、液体タイプ
持続性/寿命 約3ヶ月~1年程度
費用/価格相場 DIY:約1,500~7,000円程度
施工店:約1万~5万円程度
美観向上 新車の様なツヤ感・光沢感を維持、再現する事が可能
劣化防止 紫外線や酸性雨などの外部要因を起因とする退色やひび割れを予防
メンテナンス性向上 汚れが付着し難く、落としやすくなる
DIY施工 比較的簡単に可能

上記の特徴・効果により、未塗装樹脂コーティングは重要な車のメンテナンスの一つで、オートバックスをはじめとする量販店や、車のコーティング剤を販売するネットショップでお求めできる他、コーティング専門店をはじめとする各種施工店で依頼する事も出来ます。

補足
・未塗装樹脂コーティングは、プラスチックコーティングとも呼ばれ、販売メーカー側が設定している商品名によって異なります。
・低価格で施工したい方はDIYがおすすめとなり、コーティング専門店に依頼する場合は持続性とアフターメンテナンスに期待できる点が主な利点です。

未塗装樹脂コーティングは新車時におすすめ

未塗装樹脂コーティングは新車時におすすめ
未塗装樹脂コーティングを施工するのにおすすめなのは新車時点です。

新車時に未塗装樹脂コーティングを施工した車と、未施工の車を比較すると1〜2年後に未施工車の樹脂部分が白化始めるのに対し、コーティングをした車は黒々とした美観を維持できます。

未塗装樹脂パーツは手入れをしなければ必ず白化します。樹脂パーツを白化から守り、黒さを長持ちさせるためには様々な方法があり、いずれの場合も紫外線などから樹脂を守ることで長持ちさせています。保護するためにも新車時の綺麗なうちにコーティング施工することをおすすめします。

未塗装樹脂コーティング剤のメリット4つ

未塗装樹脂コーティング剤のメリット4つのイメージ画像

未塗装樹脂コーティング剤のメリットとしては下記の4つです。下記にて一つづつ解説します。

紫外線による白ボケ防止

1つ目のメリットは太陽光による紫外線や、温度変化で発生する樹脂パーツの白ボケ(白化)から保護することが可能です。未塗装樹脂パーツは、紫外線吸収剤を添加していないため、紫外線や湿度の影響を受けやすく、表面温度が高くなりやすいため未塗装樹脂コーティングを予め施工しておくことでUVカット効果を付与するとともに対候性を向上させ、色褪せ・劣化で発生する白ボケを防止する事ができます。

撥水効果付与による防汚性向上

未塗装樹脂パーツに撥水効果が付与され、防汚性が向上します。 未塗装樹脂は表面に微細な凹凸が多い多孔質となっており、空気中のホコリ、花粉、油分までが停滞しやすく、親水性も高いため雨天時や洗車時は水が表面に残りやすい性質となっております。

水滴を放置してしまうと洗車で除去できないイオンデポジットとなってしまう為、未塗装樹脂コーティングで撥水効果を付与して防汚性を向上させさられるのは2つ目のメリットだと言えます。

メンテナンス性向上による色ツヤの維持

未塗装樹脂部分の汚れ落ちが簡単になることでお手入れが簡単になるほか、新車時の黒々とした色ツヤが維持しやすくなります。

走行時に付着する泥汚れなどが洗車時に軽く洗うだけで落とせるので、簡易的なメンテナンスで時間と手間を節約しつつ、未塗装樹脂パーツの色ツヤの保護が可能になる点が3つ目のメリットです

劣化した見た目の復元がある程度可能

劣化した未塗装樹脂部分を完全に元の色に戻すのは結論難しいですが、ある程度の復元は可能です。

未塗装樹脂の白ボケは、紫外線や酸化によって表面の油分が抜けて表面が乾燥する事で発生し、油分が抜けて表面が荒れた未塗装樹脂に光が映り込んだ際に白ボケして見えるようになります。

未塗装樹脂コーティングに含まれる油分や樹脂復活成分が表面に浸透し、均一な層を形成すると光の乱反射を抑える事が可能となるので、光の乱反射を抑え、油分を補給し、黒色被膜を形成することで復元します。

未塗装樹脂コーティング剤の選び方6つ

未塗装樹脂コーティング剤の選び方6つのイメージ

未塗装樹脂コーティング剤を選ぶ際のポイントを下記に6つまとめました。意識することで商品選びがスムーズになりますので、ぜひ参考にしてください。

①油性タイプで無いもの

第一に油性タイプで無い未塗装樹脂コーティング剤を採用しましょう。
紫外線や温度変化に弱く持続し難いほか、排気ガスをはじめとした有機汚れが付着しやすくなります。

水性タイプのコーティング剤は油分を含まないため、油性タイプに比べると外部の影響を受けづらいため、未塗装樹脂コーティング剤を選ぶ際は水性タイプがおすすめです。

②持続性(耐久期間)が長いもの

駐車環境によっても変わりますが、未塗装樹脂コーティング剤は大体1年程度で効果を発揮しなくなるため定期的な再施工が必要です。

持続性(耐久期間)がなるべく長いものを選ぶ事で再施工する間隔が長くなるため、時間的な手間やコストの削減が可能です。

DIYであればガラス系コーティング剤がおすすめです。

③ゴムパーツに使用可能なもの

車の黒い部分には樹脂パーツだけでなくゴムパーツも多く使用されており、耐応してないコーティング剤を使用しても効果は得られません。

ゴムパーツにも使用できる未塗装樹脂コーティング剤を選ぶことで、熱劣化紫外線対策も可能なため、ゴムパーツにもコーティングを検討している方はお求めください。

④施工に必要な付属品の有無

未塗装樹脂コーティング剤に限らず、商品により、施工に必要なスポンジやクロスは別売りで販売されているケースもあるため、付属していない場合は別途購入する必要が生まれます。

施工するのに必要な付属品が含まれているかどうかを確認して購入しましょう。

⑤再使用が可能かどうか

コーティング剤には開封後に使い切らなければ硬化して再使用できなくなるタイプと、再使用してメンテナンス時にあわせて上から重ね塗り出来るタイプがあります。

再使用できないタイプは塗装面に強固に定着し、持続性が長い傾向にあります。ただし硬化していない場合であっても重ね塗りしてしまうとムラが発生するため、用法容量を守り使い切りで使用してください。

小まめにメンテナンスできる方は再使用可能な未塗装樹脂コーティング剤を採用し、定期的な塗りなおし施工をおすすめします。

⑥着色料が含まれているかどうか

透明タイプの未塗装樹脂コーティング剤と比較すると、耐久性が劣るものが多いです。

着色料を含む未塗装樹脂コーティングは白ボケ(白化)した樹脂パーツに塗り込む事で、黒々とした見た目を復活させる目的で配合されており、色味のついた劣化に対する樹脂パーツの補修には有効ですが、採用する場合は下記にご注意ください。

色移りに注意:完全に乾燥して定着するまでは他のパーツや服に色移りする可能性がある。
塗りムラに注意:濃淡差が極端にわかるため、厚塗りせず均一に塗布する。
他のコーティング剤の上から施工しない:密着不良とムラの原因に成り得ます。

DIYでおすすめの未塗装樹脂コーティング剤5選

未塗装樹脂パーツをDIYで施工する際のおすすめコーティング剤を5つ選びました。

おすすめ未塗装樹脂コーティング剤の詳細情報(表示順)
メーカー/商品名 タイプ 持続性 ゴムパーツ使用 付属品 再使用 着色料
SCHILD®
プラスチック
コーティング
硬化型
ガラス
約1年 × ・スポンジ ×
ワコーズ
スーパーハード
ガラス系 約半年~1年 × ・スポンジ
ソフト99
ブラックパーツワン
ガラス系 約6ヶ月 × ・クリーナー
・クロス
・スポンジ
カーメイト
黒樹脂復活剤
ガラス系 約6ヶ月  ×  ・スポンジ
・クロス
 ○  無
ペルシード
未塗装樹脂専用
ガラスコーティング
硬化型
ガラス
約1年 × ・スポンジ
・クロス
×

上記の表は選び方でご紹介したポイント6点を指標として作成しており、ゴムパーツ
下記でおすすめ理由とそれぞれの価格・施工手順・初期乾燥時間をご紹介します。

SCHILD®/プラスチックコーティング

シルトプラスチックコーティングの商品画像
購入ページ:公式サイト 楽天通販

販売価格 公式サイト3,520円、楽天通販サイト3,640円 ※2025年3月6日
施工手順 洗車or水拭き→脱脂剤→乾いた未塗装樹脂パーツに薄く均等に塗布→乾きクロスで拭き上げ
初期乾燥 24時間

千葉のガラスコーティング専門店の通販ショップで取り扱うSCHILDプラスティックコーティングは使い切り、塗り込みタイプの完全硬化型ガラス被膜を形成する未塗装樹脂専用コーティング剤となり、車の内外装の未塗装樹脂パーツに施工可能です。

撥水性や紫外線保護を付与でき、艶復元効果や汚れ防止効果が高いため、未塗装樹脂パーツを長持ちさせるために有効な製品です。

持続性は約1年となり、ガラスコーティングは耐熱効果も他のコーティング剤とは比にならないほど高いため、長い持続耐久性を求めるユーザー様におすすめです。

内容量は10mlとなり、目安として未塗装樹脂パーツの多いBMWミニの外装1台分が施工可能な量となります。

 ワコーズ/スーパーハード

 ワコーズ/スーパーハードの商品画像
購入ページ:楽天通販

販売価格 楽天サイト約7,600円~8,600円程度 ※2025年3月6日
施工手順 洗車or水拭き→脱脂剤→乾いた未塗装樹脂パーツに薄く均等に塗布→5分程度放置→乾きクロスで拭き上げ
初期乾燥 24時間 ※完全硬化まで7日と記載あり

ソフト99/ブラックパーツワン

ソフト99 ブラックパーツワンの商品画像
購入ぺージ:公式サイト 楽天通販

販売価格 公式サイト1,524円 楽天サイト約 円~ 円程度 ※2025年3月6日
施工手順 (I)液を専用クロスに塗布後、施工個所を拭き取る→(II)液を専用スポンジに塗布し、乾いた未塗装樹脂パーツに薄く均一に塗布→5分程度放置→乾きクロスで拭き上げ
初期乾燥 24時間 ※完全硬化まで7日と記載あり

カーワックスの有名メーカーとなる、ソフト99のブラックパーツワンは専用クリーナーの(I)液、拭き取り用クロス、塗布用スポンジ4個、コーティング剤の(II)液の4品が付属します。

お求めやすい価格で販売されており、簡単に施工できるため、1度どういったものか試してみたいと検討中の方にもおすすめできます。

カーメイト/黒樹脂復活剤

カーメイト 黒樹脂復活剤
購入ページ:公式サイト 楽天通販

販売価格 公式サイト990円、楽天通販サイト750円~2,700円程度 ※2025年3月6日
施工手順 洗車or水拭き→脱脂剤→乾いた未塗装樹脂パーツに薄く均等に塗布→乾きクロスで拭き上げ
初期乾燥 24時間

高品質でユーザーの信頼性が高いカーメイトの黒樹脂復活剤は、多くのユーザーから高い評価を受けており、未塗装部分が白くなった際に使用し、1回の使用で効果を実感できたとのレビューがあるほか、新品以上の黒ツヤ感をPRされており、実際に施工するとどの未塗装樹脂コーティング剤よりも黒々とした深いツヤ感が付与されます。

施工用スポンジと拭き上げ用クロスが付属する内容量8ml(1台分)のガラス系コーティング剤です。

ペルシード
未塗装樹脂専用ガラスコーティング

ペルシード 未塗装樹脂専用ガラスコーティング剤
購入ページ:公式サイト 楽天通販

販売価格 公式サイト1,980円、楽天通販サイト1,260円~2,980円程度 ※2025年3月6日
施工手順 洗車or水拭き→脱脂剤→ボトルの中栓を付属の中栓(穴開き)に付け替え→よく振って乾いた未塗装樹脂パーツに薄く均等に塗布→付属の不織布でならし拭き
初期乾燥 30分程度と記載あり

カーケミカル用品の取り扱いとスプレーのガラスコーティングで有名なペルシードの未塗装樹脂専用ガラスコーティング剤。

持続性約1年をPRしている硬化型ガラスコーティング剤となっており、商品レビューの他に未塗装樹脂コーティング剤を比較したユーチューブの比較検証動画でも高い耐久性で話題になっております。塗り込み型のコーティング剤となり、自然なツヤが出る事が特徴です。

DIYでも未塗装樹脂パーツにコーティング施工は可能です。購入ぺージに添付した各商品ページには注意点が記載されているので、購入時にはご一読ください。

未塗装樹脂に関するよくある質問

未塗装樹脂に関するよくある質問にお答えします。

未塗装樹脂パーツの白ボケの直し方は?

洗車後に、当記事でご紹介した未塗装樹脂コーティング剤の施工がおすすめです。

メラミンスポンジの使用やヒートガンでの加熱などを紹介されている記事もあり、軽度の場合に試す価値はありますが、長期的な改善にはつながらない点と、削り過ぎや熱劣化のリスクもあるため、未塗装樹脂コーティングを均一に施工しましょう。

未塗装樹脂コーティングのムラの直し方は?

施工時にムラが見つかった場合は硬化しはじめていたとしても、1度マイクロファイバークロスで拭き、改善しない場合は、ムラのある個所を中心にコーティング剤を塗り込んでみてください。

ムラが酷い場合は、IPA(イソプロピルアルコール)などでコーティング剤を除去してから再度、未塗装樹脂コーティングを施工してください。

未塗装樹脂に付着したコンパウンドは除去可能ですか?

硬めの歯ブラシや特殊なスポンジなどを駆使して除去する事が可能です。

水性コンパウンドの場合…弱アルカリ性カーシャンプーなどで洗いつつ、硬めの歯ブラシで掻き出す。
油性コンパウンドの場合…シリコンオフ(脱脂剤)を該当箇所に染み込ませてブラッシングし、乾いたウエスで素早く拭き取ってください。

未塗装樹脂パーツは傷付きやすいので強く擦らない事を意識しましょう。

前回と違うメーカーの未塗装樹脂コーティング剤を施工しても問題ないですか?

密着不良ムラ発生する可能性があるため、除去してから未塗装樹脂コーティング剤を施工するのをおすすめします。

未塗装樹脂パーツを傷付けないように弱アルカリ性カーシャンプーと歯ブラシやメラミンスポンジを駆使し、コーティングを削り落とすか、不安な方は近隣の車のコーティング専門店にご相談ください。

まとめ

最後までご一読くださりありがとうございました。

当記事では未塗装樹脂コーティング剤について主な特徴や効果にあわせ、施工するのがおすすめなのは新車時である事、メリット、選び方のポイント、DIY施工でおすすめの未塗装樹脂コーティング剤をご紹介させていただいた他、未塗装樹脂に関するよくある質問についてご記載させていただきました。

コストを抑える場合はDIY施工がおすすめですが、持続性やアフターメンテナンスなどに期待する場合やはコーティング専門店へのご依頼をおすすめします。

未塗装樹脂パーツについてお悩みを持つユーザー様のご参考になれば幸いです。